クルーザーかディンギーか、あるいは、クルージングかレースかによって、服装や準備するものは大きく変わります。
いずれにも共通するのは、帽子、サングラス、ロープを操作する際に手のひらを保護するためのセーリンググローブ、タオル、日焼け止めや酔い止めなど。そのほか、軽食や飲み物も準備しておきましょう。これらのアイテムや、財布、携帯電話などを入れておける防水バッグがあると便利です。
セーリングクルーザーには、主に港に出入りする際に使用するエンジンが搭載されていますが、エンジン付きのセールボートを操船するキャプテン(船長)は、その航海範囲に応じたボート免許を取得する必要がありますし、フネ自体もクルマの車検と同様の船検(船舶検査)を受検しなければなりません(クルーとして同乗するだけなら免許は不要)。
なお、ディンギーの場合は基本的に免許、船検とも不要です。
クルーザー
クルージングの場合は、普段着と同じような、動きやすいカジュアルな服装でOK。やや本格的なレースでは、想像以上に激しい動きが求められるので、動きやすさや吸湿発散性に優れたセーリングウェアがおすすめです。いずれの場合も、波しぶきや雨で濡れる可能性があるので、オイルスキンと呼ばれるレインウェアと着替え一式を用意しておくといいでしょう。
足元は、濡れたデッキ(甲板)の上でも滑りにくいデッキシューズがおすすめ。トラッドなレザータイプのほか、スニーカータイプ、ロングブーツなどがあり、いずれも滑りにくい専用のソールを備えています。
また、安全確保のためのライフジャケットは必ず着用しましょう。ウレタン素材でできた固形式のほか、落水時にガスでふくらむ膨張式もあります。クルーザーの場合、船検で定員分のライフジャケットを搭載することが定められているので、ビギナーはそれを借りましょう。
ディンギー
夏場であれば、水着の上にラッシュガードとショートパンツという格好でも大丈夫ですが、基本的には、水温、気温に合わせて、ウェットスーツやドライスーツを着用します。足元はディンギー用のショートブーツがあればベストですが、ウォーターシューズなどでも構いません。
濡れることが前提のディンギーでは、動きやすいデザインの固形式ライフジャケットを着用します。スクールや体験乗船の場合は、レンタル品が用意されているはずなので、個人で購入するのは上達してからで構いません。